2012年12月25日火曜日

カフェドグラス個展




27日(木)から、故郷岡山で個展です。

カフェ ド グラスは、昨年秋の二人展に続き2回目、個展は初めてになります。
年末からお正月にかけての8日間。
この時期独特の凛とした空気の中、ゆっくり漆の器を見て、触れていただけたらと思います。

『菅原利彦 漆の仕事』

  漆は昔から「日本人の生活」の様々な場面で多用されてきました。 ライフスタイルの変化と共に最近ではあまり身近に使われなくなってしまった漆ですが、私は現代の日本の衣食住様々な場面 で十分その良さを発揮出来る物だと思っています。
今まで私がやってきた仕事を御紹介する事で、漆の様々な可能性を知っていただけたらと思います。   菅原利彦(DMより)
 作品・・・漆器、重箱、平面作品など約150点 
 日時・・・2012.12/27(木)~2013.1/6(日)
      10:00~17:00
      ※12/31~1/2休廊  
      《在廊日》   
        12/27・28・29・30・1/3
        (各日、午後からの在廊です) 
 場所・・・Cafe du Grace(カフェ ド グラス)
      岡山県赤磐市下市92-1 
 電話・・・(086)955-4548

2012年12月7日金曜日

bonton二人展


来週から兵庫県芦屋のbontonにて、陶芸家の一柳京子さんとの二人展が始まります。
テーマは「大人な空間」。
お近くの方いらっしゃいましたら、ぜひお運びください。とっても素敵なギャラリーです。


『 菅原利彦 一柳京子 二人展』 
菅原利彦(漆)・・・・・
現代の食生活、テーブルに馴染み、 色もモダン
漆器を身近に感じ、毎日使いたくなる作品です。

一柳京子(陶)・・・・・


使いやすく、フォルムと色が美しく収納しやすい
盛り付けるお料理が映えイメージしやすい作品です。 
お二人の大人な空間をお愉しみ下さいませ。 
                 (DMより) 

 日時・・・12/14(金)~19(水)
      11:00~19:00 (最終日18:00)
      ※在店日・・・12月14日・15日
 場所・・・bonton(ボントン)
       兵庫県芦屋市公光町10番10号 
        B.Block S-2
 電話・・・0797-34-1678

  bontonのホームページはこちらから

2012年11月1日木曜日

ウッドスタート始まる!

平成24年11月から、長野県伊那市ではウッドスタート事業が始まりました。
伊那市生まれの赤ちゃんに木のおもちゃや漆器等の木工製品をプレゼントする事業です。
サクラ・クリなど地元産の木材を使い、今回は市内の6人の木工職人や漆作家がそれぞれ制作に当たります。
工房然は、
ハートブロック(ハート型のブロック)
森ものがたり(木や家や人形のラトル)
で参加しています。
これから一つ一つが赤ちゃんの元へ届けられ、
握られ、舐められ、積まれて、転がされて?!・・・・
想像するだけで楽しく幸せな気持ちになります。


デザインを考える時に気を付けたことは、
「無造作に置いてあるだけでも絵になること」
「余白があること」
子供達の感性と想像力は本当にスゴイから!!
「元子供」も楽しみながらも真剣に作ります。

あとは漆の力におまかせです。
「色に深みがあって単調でないこと」
「舐めても汚しても気にせず水洗いが出来ること」
「塗ってもちゃんと木の暖かさが手に伝わること」

さて、次はどんな物を作ろうかな。


2012年9月24日月曜日

燻煙乾燥と燻製

この夏作った、燻煙小屋特製?! チキンとイワナの燻製。他にチーズ
や卵、沢庵が酸っぱくなるころには「燻りがっこもどき」も作ります!
我が家の木工小屋の横には、怪しい?大きな箱があります。小さい立方体の上に大きな(2間角位)立方体が乗っている感じ。なので、私なんか見ているとドキドキするくらい不安定なバランス。

そして、この箱の正体は「燻煙小屋」。燻煙乾燥とか燻蒸と言われるのですが、生木(乾燥していない生の木)を木工ロクロで荒挽き(例えばお椀なら、分厚〜いお椀を想像して見てください!)した物を煙で燻すように乾燥させる乾燥工程の一つです。
この燻煙乾燥は約2週間続き、その後又木工小屋の中に積んで更に何ヶ月も乾燥させます。この方法は漆屋独特のものだそうですが、スピードを求められ人工乾燥も発達した時代を乗り越えてよく生き残ったものだと感心してしまいます。
良い所は、防虫防腐作用があるのと、(低温でゆっくり乾燥させるので)木が暴れたり荒れたりしないことだそうです。
この話でいつも思い出すのが「短期間でダイエットするとすぐにリバウンドする」とか「一夜漬けで覚えた事は試験が終わると忘れちゃう」とか・・・身に覚えがあり過ぎる・・・・・

そしてそして・・・
利彦がこの燻煙乾燥を始めると、ついでに出来るのが「燻製」。
ソミュール液につけておいた色々を、網に乗せて小屋の中に吊るします。
チップはその時々で栗や桂や欅や桜・・・ロクロ引きした時に出る木屑だけれど、十分美味しい燻製になります。

2012年8月27日月曜日

ライ麦のクネッケ


リム皿は「和のイメージ」が強いケヤキの摺り漆。
でも、こんな素朴なパンには意外によく似合う。 
ひょいと時間が空くと庭にブルーシートを広げて、干し上がったライ麦を棒で叩いてのんびりコツコツ脱穀。「この調子でいくとあと何日かかるかなぁ・・・」と思っていた頃、地域のソフトバレー大会でギックリ腰に〜〜〜甘く見ていたら治るまで一ヶ月近く掛かってしまいました。
残りのライ麦はやっとの思いであきらめて、ようやく何か作ってみる気になり・・・

手始めはもちろん大好きなクネッケ(北欧の乾燥パン)。最初はシンプルだったレシピは、胡麻をたっぷりとハチミツとレーズンも入れ、今では子供のおやつ1番人気です。
石臼はないのでミルサーで粉にします。「国産無農薬ライ麦の全粒粉、買ったら高いんだよなぁ〜」とか思いながらひたすら粉にします。これこれ、この渋い色の粉、大好き!
お米を作れる友達を心から尊敬する私は、ライ麦が作れてほんの少し近づけたようで嬉しいです。

2012年8月24日金曜日

湯筒


「信州高遠」と言えば「天下一の桜」・・・というのはご存知の方も多いのではと思いますが、「信州そば発祥の地」というのはどうでしょうか?実は私は十数年前この地に越してきた時にはどちらも知りませんでした。
 
東京に住んでいた頃は、街に蕎麦屋がたくさんあってよく食べました。店構えかどこか粋だったり、おじさん達が行列を作っていたり、何だかピピっとくると取り敢えず入って食べてみます。
更科の白くて透けるような蕎麦が大好きだった私は、引っ越す度に近くに更科の美味しい蕎麦屋はないかと探したものでした。
ところが、利彦と結婚して岡山に行くと蕎麦屋が見当たりません・・・うどん屋のメニューの片隅に蕎麦があったりします(・・・でも、うどんがもの凄く美味しくて驚き!)。
そして、2000年に高遠に住むことになり蕎麦と再びお近づきに。

ところで、対照的な感じのある「うどん」と「蕎麦」ですが、器もそんな気がします。勝手なイメージですが、うどんは大きな器がどーんとひとつ、蕎麦は色々な器がちょこちょこと・・・どちらも器まで気を配られた店だと私は食べるのが遅くなります。味覚に視覚に嗅覚に・・・色々が楽しくなってのんびりモードに入ってしまう。おもてなしの心って凄いなぁ。

写真は、高遠で知り合った山根さんが蕎麦を打つ店「壱刻(いっこく)」から注文をいただいた「湯筒(そば湯入れ)」です。麻布を漆で何枚も何枚も重ねていく「乾漆(かんしつ)」という技法で作っているので、言ってみれば漆の塊です。毎日熱いそば湯を入れられてもびくともしない堅牢さと、乾漆ならではの柔らかいフォルムは利彦が一番こだわった所です。129年前の土蔵を改装して作ったという店は、陰影があり錫の色も本当によく似合うと思いました。
こだわるといえば、山根さんの蕎麦は面白い!蕎麦に「面白い」という表現をしたくなるのも面白い話ですが、彼は蕎麦の挽き方や打ち方を変えて何十種類もの蕎麦を作ります。
もちろん美味しいです!!ぜひ・・・壱刻のホームページ

2012年8月18日土曜日

酒の器Toyodaグループ展



『木のうつわ 漆のうつわ 金属のうつわ』
      稲垣大・ 落合芝地・甲斐のぶお・菅原利彦
   日高英夫・ 松本和明・三木啓樂

日時・・・9/5(水)~9/16(日)
      11:00~19:00 月曜定休
場所・・・酒の器 Toyoda 
     京都市伏見区上油掛町190
     075-611-7822     





『酒の器 Toyoda』は京都・伏見「神聖」山本本家の酒蔵の一角にある、酒の器を中心としたギャラリーショップです 。今年で5回目になる「木のうつわ 漆のうつわ」展は、今回新たに金属のうつわが加わりました。 
私も、いつも Toyodaさんで発表する「陶胎漆器」ではなく、木地物の新しいテクスチャーの漆器を出します。
ぜひ、御覧になって下さい。 

2012年7月3日火曜日

ギボウシ

木工作家の友達から斑入りのギボウシを頂きました。ずっと庭に欲しいと思っていたので、植える場所はすぐに決まります。

大きくなってきた白樺の根元。
玄関脇のスイレンの桶の横。

早く大きな株になって、土を覆ってくださいな・・・
と思っていたら、
今度は近所の方から山に自生していたギボウシを頂きました。
しかも大きな株2つ。
ギボウシは物凄く種類が沢山あるのだそうですがこの勢いで色々な種類が集まってこないかなぁ・・・

今日もギボウシたちはとても元気で
何だか随分と前からうちの庭にいるような顔をしています。

2012年7月1日日曜日

これ〜は何の木?

私が小さい頃、
母の実家の辺りはまだ養蚕農家がたくさんありました。
だからたまに遊びに行くと、細い道の両脇には背の低く切り詰められた桑の木がびっしりと植わっていて、車が傷つかないようにゆっくり走った記憶があります。
ものすごい食欲で桑の葉をバリバリ音を立ててあっと言う間に食べ尽くすお蚕さんと、あの美しい絹糸。
得体のしれないちょっと怖いものと美しいものが、子どもの私の頭の中ではどうしても繋がりません。

大人になって住むことになった今の家の庭には桑の木が沢山あります。
(しかも写真のように数メートルの背の高い桑の木。)
この辺りも昔は養蚕が盛んだったそうです。
そして我が娘たちにとっての桑の木は「マルベリー」。
毎年6月になるとみんなで桑の実を採ってコンフィチュールにします。
濃い紫色の実はブルーベリーよりも癖があり、なかなか個性的な味で我が家では人気があります。今年は娘たちがミルサーにかけて桑の実ソースも2瓶作りました。これは是非ポークソテーにかけて食べてみようと思っています。


2012年6月30日土曜日

ライ麦


焼き菓子に入れたり、パンにしたり、我が家では結構使うライ麦。
「どんな土でも良く育ち、寒さにも強い。鋤き込めば土も良くなるし、藁も使える。」
そんな話を耳にしたら・・・
とにかく蒔いてみる私。

昔、北海道で見た広大な麦畑。
金色に光って風に揺れる姿に見惚れました。
ライ麦はちょっと黒いけれど、「ライ麦畑でつかまえて」のつかまえ役が出来るからいい。

一歩一歩、歩きながら麦を落として足で土を掛けていって
年を越したら麦踏み。
風に揺れる麦畑を眺めてボーっとする。
この3つが出来たところでもう十分幸せな私。

刈取って束ねて干しているライ麦を、美味しく頂くところまで・・・あと少しのはずです。





2012年6月25日月曜日

玉ねぎの収穫

信州に来て14年、
始めて玉ねぎの収穫をしました。
岡山に住んでいた頃に作って以来15年振り。

確か昨年の11月に植えたので、
半年以上我が家の畑にいた事になるのです。
後半の急成長は生命力の強さを感じてわくわくしました。
信州の厳しい冬を越して、
本当に甘く大きな玉ねぎになってくれたね。

紐でくくって吊り下げて・・・
これから毎日いただきます。
感謝!!