2012年8月27日月曜日

ライ麦のクネッケ


リム皿は「和のイメージ」が強いケヤキの摺り漆。
でも、こんな素朴なパンには意外によく似合う。 
ひょいと時間が空くと庭にブルーシートを広げて、干し上がったライ麦を棒で叩いてのんびりコツコツ脱穀。「この調子でいくとあと何日かかるかなぁ・・・」と思っていた頃、地域のソフトバレー大会でギックリ腰に〜〜〜甘く見ていたら治るまで一ヶ月近く掛かってしまいました。
残りのライ麦はやっとの思いであきらめて、ようやく何か作ってみる気になり・・・

手始めはもちろん大好きなクネッケ(北欧の乾燥パン)。最初はシンプルだったレシピは、胡麻をたっぷりとハチミツとレーズンも入れ、今では子供のおやつ1番人気です。
石臼はないのでミルサーで粉にします。「国産無農薬ライ麦の全粒粉、買ったら高いんだよなぁ〜」とか思いながらひたすら粉にします。これこれ、この渋い色の粉、大好き!
お米を作れる友達を心から尊敬する私は、ライ麦が作れてほんの少し近づけたようで嬉しいです。

2012年8月24日金曜日

湯筒


「信州高遠」と言えば「天下一の桜」・・・というのはご存知の方も多いのではと思いますが、「信州そば発祥の地」というのはどうでしょうか?実は私は十数年前この地に越してきた時にはどちらも知りませんでした。
 
東京に住んでいた頃は、街に蕎麦屋がたくさんあってよく食べました。店構えかどこか粋だったり、おじさん達が行列を作っていたり、何だかピピっとくると取り敢えず入って食べてみます。
更科の白くて透けるような蕎麦が大好きだった私は、引っ越す度に近くに更科の美味しい蕎麦屋はないかと探したものでした。
ところが、利彦と結婚して岡山に行くと蕎麦屋が見当たりません・・・うどん屋のメニューの片隅に蕎麦があったりします(・・・でも、うどんがもの凄く美味しくて驚き!)。
そして、2000年に高遠に住むことになり蕎麦と再びお近づきに。

ところで、対照的な感じのある「うどん」と「蕎麦」ですが、器もそんな気がします。勝手なイメージですが、うどんは大きな器がどーんとひとつ、蕎麦は色々な器がちょこちょこと・・・どちらも器まで気を配られた店だと私は食べるのが遅くなります。味覚に視覚に嗅覚に・・・色々が楽しくなってのんびりモードに入ってしまう。おもてなしの心って凄いなぁ。

写真は、高遠で知り合った山根さんが蕎麦を打つ店「壱刻(いっこく)」から注文をいただいた「湯筒(そば湯入れ)」です。麻布を漆で何枚も何枚も重ねていく「乾漆(かんしつ)」という技法で作っているので、言ってみれば漆の塊です。毎日熱いそば湯を入れられてもびくともしない堅牢さと、乾漆ならではの柔らかいフォルムは利彦が一番こだわった所です。129年前の土蔵を改装して作ったという店は、陰影があり錫の色も本当によく似合うと思いました。
こだわるといえば、山根さんの蕎麦は面白い!蕎麦に「面白い」という表現をしたくなるのも面白い話ですが、彼は蕎麦の挽き方や打ち方を変えて何十種類もの蕎麦を作ります。
もちろん美味しいです!!ぜひ・・・壱刻のホームページ

2012年8月18日土曜日

酒の器Toyodaグループ展



『木のうつわ 漆のうつわ 金属のうつわ』
      稲垣大・ 落合芝地・甲斐のぶお・菅原利彦
   日高英夫・ 松本和明・三木啓樂

日時・・・9/5(水)~9/16(日)
      11:00~19:00 月曜定休
場所・・・酒の器 Toyoda 
     京都市伏見区上油掛町190
     075-611-7822     





『酒の器 Toyoda』は京都・伏見「神聖」山本本家の酒蔵の一角にある、酒の器を中心としたギャラリーショップです 。今年で5回目になる「木のうつわ 漆のうつわ」展は、今回新たに金属のうつわが加わりました。 
私も、いつも Toyodaさんで発表する「陶胎漆器」ではなく、木地物の新しいテクスチャーの漆器を出します。
ぜひ、御覧になって下さい。